愛知県常滑市様
愛知県常滑市様 「ふるさと納税 特産品開発勉強会 ― 地域資源を活かしたビジネスチャンスを掴む」登壇 | 小値賀地域ブランド製作所株式会社
- 講演

クライアント名
愛知県常滑市様
タイトル
特産品開発勉強会 ― 地域資源を活かしたビジネスチャンスを掴む
カテゴリ
講演
背景・課題
愛知県常滑市は、やきものの産地として知られ、中部国際空港の玄関口として国内外から多くの人が訪れる街です。
訪れた方が「このまちらしいものを持ち帰りたい」と思ったとき、地域の事業者の商品が真っ先に選ばれるかどうか。
そこに、地域資源を活かした大きなビジネスチャンスがあります。
一方で、特産品づくりには「良いものを作れば売れる」という落とし穴があります。
どれだけ品質が高くても、どこで売るのか、誰に向けるのか、いくらなら買ってもらえるのか、また買いたいと思ってもらえるのか――この設計がないまま開発すると、商品棚に並んでも手に取られず、価格競争に巻き込まれてしまいます。
当日の参加者アンケートでも、商品開発やブランディングが進まない一番の理由として「構想はあるが進め方が分からない」(42.9%)、「知識がない」(28.6%)が上位を占めました。
作りたいもの・磨きたいものはあるのに、何から手をつければよいかが分からない――多くの地域事業者が抱えている、共通の課題です。
今回の勉強会は、「地域の素材や強みを、選ばれ続ける特産品にどう変えていくか」をテーマに、常滑市役所を会場として、特産品の開発や改良に取り組む地域事業者の皆さまに向けて実施しました。

ソリューションと成果
講師の小値賀は、資格・経験・人脈・資金がすべてゼロ、1歳と3歳の子育て中の専業主婦から、2016年に人口3万人の長崎県平戸市で地域素材を使ったスイーツブランドを立ち上げました。
2019年に設立した「塩生キャラメル専門店 firando」は設立翌月に百貨店での取り扱いと東京進出を果たし、長崎県特産品新作展の最優秀賞などを受賞。
現在は月商1,000万円超、ふるさと納税の受託寄付額は月1,500万円超(2022年12月実績)の事業に育て、INPIT(工業所有権情報・研修館)のブランディング・マーケティング専門家としても地域企業を支援しています。
本勉強会の目的は、特産品開発の基礎知識を身につけ、参加者の皆さまのアイディアを商品化するヒントを持ち帰っていただくこと。
前半30分で「成功事例の分析」「特産品開発に必要な要素」「常滑市ならではの実践的なアイディア」を講義形式でお伝えし、後半45分は参加者の皆さまのご質問やご自身の商品を題材に、具体的な進め方を一緒に考える構成としました。


1. 全国の特産品成功事例から学ぶ
まず、全国で長く愛され続けている3つの特産品を取り上げ、なぜ選ばれ続けているのかを分析しました。
● 伊勢名物 赤福:300年以上の歴史を持ち、伊勢神宮の参道で販売。「赤心慶福」という言葉に込められた参拝者の心のあり様と商品を結びつけ、地域の歴史と紐づけたストーリーで伊勢参りのお土産として全国的に有名に
● 白い恋人:独特の味わいと品質の高さに、北海道という地域ブランドが重なり、国内外で愛される特産品に。商品名・パッケージ・「白さ」で北海道らしさを表現し、それを変えないことが強さになっている
● 瀬戸内レモン:瀬戸内海の温暖な気候で育つ高品質なレモンを、地域の名前を冠したブランドとして確立。バウムクーヘンやポテトチップスなど、加工品へと広がり続けている
2. 売れ続ける特産品に欠かせない3つの要素
成功事例に共通する要因から、売れ続けるために欠かせない3つの要素を導き出しました。

● 地域性:地域独特の文化や資源を活かすことで差別化を図り、リピート購入を獲得する
● 高品質:購入者の「また買いたい」、受け取った人の「常滑市に行ったら買おう」を獲得する
● ブランド化:ストーリーや地域性、魅力を商品パッケージに表現し、購入者の記憶に残ることでブランドになる
3. 常滑市の魅力をあらためて見つめ直す
次に、常滑市が持つ強みを3つの視点で整理しました。地元の事業者の皆さまにとっては当たり前の風景や環境も、外から見ると大きな価値になります。

● 豊かな自然と歴史:日本六古窯のひとつ・常滑焼の産地としての背景。土管や焼酎瓶が積まれた「土管坂」のような、ここにしかない景観
● 地理的な利点:中部国際空港(セントレア)の対岸にあり、国内外からのアクセスが良好。インバウンドの入国者が全国の空港に分散する中、セントレアにも年間100万人を超える入国者が訪れている
● 文化・観光資源:やきもの散歩道の企画展、花のイベント、毎月の朝市、季節のイルミネーションなど、一年を通して観光客を惹きつけるイベントが豊富
アンケートでも「最初のお話で常滑の魅力を聞いて衝撃でした」というお声をいただき、地元の価値を外からの目線で言葉にすることが、特産品づくりの出発点になることを実感していただけました。



4. セントレア空港とビジネスチャンス
常滑市ならではの最大の強みとして、セントレア空港を活かした3つのビジネスチャンスをお伝えしました。

● 国際交流の窓口:空港を利用するインバウンド旅行者に向けた商品開発
● 観光との連携:FLIGHT OF DREAMS や土管坂など、空港周辺の観光資源と連動した商品の開発
● 空港限定商品:セントレア限定の記念品やお土産の開発による差別化
5. 常滑市で実践できる特産品開発アイディア8つ
ここまでの内容を踏まえ、常滑市の歴史的背景や地理的位置、特に中部国際空港の近さを活かした具体的な開発アイディアを8つご提案しました。

常滑焼を活用して開発
● 常滑焼の現代的アート小物:伝統的な技法を用いつつ、現代のインテリアやライフスタイルに合わせたアート作品や小物
● 常滑焼の美容・健康グッズ:常滑焼の特性を活かしたマッサージ用の小物や、肌に優しい素材を使った美容アイテム
● 常滑焼のトラベルグッズ:旅行者が気軽に持ち帰れる、小さな茶碗やマグカップなど軽量で実用的なアイテム
食品の開発
● セントレア限定のお菓子:地元の食材を使ったスイーツや、航空機をモチーフにした空港限定パッケージのお菓子
● 愛知県産海産物の加工品:地元の鮮魚を使ったレトルトやふりかけ、缶詰など、旅行者が気軽に楽しめる保存食
● 地元食材を使用したプレミアム食品:愛知県特有の食材を使った、高級感のあるジャムや調味料、健康志向の商品
空港の特性を活用して開発
● エコフレンドリー:環境に優しい素材を使った、旅行用のリユース可能な食器やカトラリー
● 空港周辺の自然を活かしたアウトドア商品:地元の自然や活動をテーマにしたデザインのTシャツ、キャップ、トートバッグなど
6. 特産品開発から販売までの一連の流れ
最後に、アイディアを実際の売上につなげるまでの道のりを5つのステップで整理しました。

1. 調査:市場調査 → 競合調査 → ニーズの把握 → 自社の強みの把握
2. 開発:アイディア → 企画開発 → 試作品制作 → 試験販売 → 改良
3. 事業計画:資金調達・販路開拓計画・売上と経費
4. 製造と管理:量産体制の計画と、高品質を維持するための基準化
5. 売上獲得:販路開拓・SNS、HP制作・営業
「作りたいから作る」のではなく、調べてから作り、作ってから売り方まで設計する。
この順番を守ることが、限られた人手と資金で特産品を成功させる近道です。
7. 後半:参加者の商品を題材にしたブレスト・個別相談
後半は、参加者の皆さまが実際に開発・ブランディングを考えている商品を題材に、質疑応答とブレストを行いました。
挙がった商品は、干し椎茸、日本酒・梅酒・梅干し・漬物、い草のインテリアやフレグランス、焼き菓子・ケーキ、お米、パン、知多牛シリーズなど、常滑市と知多半島の地域資源を活かしたものばかりです。
一つひとつの商品について、「どこで売るのか」「誰が、何のために買うのか」「売り場に合ったパッケージや内容量は何か」を、講師自身の事例に置き換えながら具体的にお伝えしました。
予定時間を超えるほどご質問をいただき、参加事業者の皆さま同士の交流も生まれる、盛況な勉強会となりました。
まとめ
講演の最後に、次の言葉をお伝えしました。
「地域は価値の『源泉』。素材の調理法次第で無限の可能性があります。
ビジネスチャンスを見出し、掴むことができるかは自分次第です。」
常滑焼の歴史、セントレアという玄関口、一年中にぎわう観光資源。
常滑市には、ほかの地域が真似できない素材がそろっています。
その素材を「地域性・高品質・ブランド化」の3つの要素で磨き、調査から販売までの流れに沿って形にしていくことで、地域資源は選ばれ続ける特産品に変わります。
当社では今後も、自治体・商工会議所・金融機関の皆さまと連携し、地域事業者の実践的な支援を続けてまいります。
参加者の声(アンケート結果より)
参加者アンケート(回答7件)では、セミナー全体の理解度について回答者全員が「良く理解できた」(85.7%)または「理解できた」(14.3%)とお答えいただきました。前半の講義の満足度は5段階評価で「5」が71.4%、後半のブレスト・個別相談は「5」「4」があわせて85.7%でした。また、セミナー時間については「短い」「やや短い」が42.9%にのぼり、もっと聞きたかったというお声をいただいています。
「セミナーで得た一番の学び」として、次のようなお声をいただきました。
● 地域の文化や資源との繋がりを持たせる方法、その重要度
● やりたいから始めない。作りたいから始めてしまうところをドライに考えるのが成功の秘密だと思いました
● しっかりと言語化して、まず自分の中に落とし込む
● 出口が大事
● 最初のお話で常滑の魅力を聞いて衝撃でした
● 販売場所に合わせたパッケージが重要
● 地域との紐づけ
今後参加したいセミナーとしては、「より実践的な内容」「ブランディングの続編」「商品開発」「ふるさと納税関係」「ネット販売の仕方」「常滑市で可能な農業」などが挙がりました。

開催概要
| 主催 | 愛知県常滑市様 |
|---|---|
| 開催日 | 2024年3月21日 |
| 会場 | 常滑市役所 |
| 対象 | 特産品の開発・ブランディングに取り組む地域事業者の皆さま(製造業・卸売業・小売業・飲食サービス業ほか) |
| 参加者数 | 約20名 |
| 講演時間 | 約75分(前半30分:講義/後半45分:質疑応答・ブレスト・個別相談) |
| 講師 | 小値賀地域ブランド製作所株式会社 代表取締役 小値賀 布美華 |
講演カリキュラム(当日の構成)
1. 本勉強会の目的と概要
2. 自己紹介/地方発ブランドの実績紹介
・firando・心優-CotoyuSweets-のブランド実績
・全国での地域企業支援・講演実績
3. 特産品成功事例
・伊勢名物 赤福・白い恋人・瀬戸内レモン
4. 売れ続ける特産品開発に欠かせない3つの要素
・地域性・高品質・ブランド化
5. 常滑市の魅力
・豊かな自然と歴史、常滑焼の産地としての背景
・空港に近く国内外からのアクセスが良好
・観光客を惹きつけるイベントの多さ
6. セントレア空港とビジネスチャンス
・国際交流の窓口・観光との連携・空港限定商品
7. 特産品開発アイディア8つ
・常滑焼の活用・食品の開発・空港特性の活用
8. 特産品開発から販売までの一連の流れ
・調査・開発・事業計画・製造と管理・売上獲得
9. 終わりに
10. 質疑応答・ブレスト・個別課題への対応
・参加者の開発中の商品を題材に、事例を交えて具体的な進め方を解説
金融機関・自治体・商工会議所の皆さまへ
小値賀地域ブランド製作所株式会社では、自治体・商工会議所・商工会・金融機関・企業様向けに、以下のテーマで講演・セミナー・研修を承っております。部会単位・支部単位での小規模な研修にも対応いたします。
● 特産品開発・商品ブランディング研修
● 食商品の開発・販促支援
● ふるさと納税返礼品事業者向けブランディング研修
● SNS活用・デジタルマーケティング
● EC・D2C立ち上げと通販ページ(LP)制作
● 販促マーケティング戦略
● 経営者・後継者向けビジネススクール
● 実践型ワークショップの企画・運営
講演では、講師自身が実際に使ってきた資料・調査シートをそのまま公開し、参加者の皆さまが翌日から動ける状態に落とし込むことを大切にしています。
ご相談の段階では料金はいただいておりません。
開催目的やご予算、対象となる事業者様の業種構成に合わせて内容を設計いたしますので、まずはお気軽にお問い合わせください。

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